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髪や頭皮のことを考えるならドライヤーの使い方にも注意が必要です。
間違ったドライヤーは薄毛や抜け毛の原因になってしまうこともあります。
本記事では薄毛とドライヤーの関係性や、ドライヤーを使う上で気を付けるべき点、正しいドライヤーの手順などを解説します。
ドライヤーの使い方一つで、頭皮環境は大きく変わってきます。
記事を読んで、髪と頭皮にやさしいドライヤーのやり方をマスターしておきましょう。
目次
薄毛対策に自然乾燥はNG!ドライヤーを使うべき理由
匂いやトラブルを防止できる
(出典:(1)Study of Fragrance Materials on Controlling Head Odors Formation)
頭皮のことを考えたら自然乾燥はNGです。
頭皮が湿ったままになっていると、常在菌が繁殖していやな匂いを発しやすくなります。
また常在菌が増えすぎると、常在菌が出す代謝物によって頭皮が刺激を受け、炎症を起こす可能性があります。
頭皮が荒れれば薄毛や抜け毛が起こりやすくなってしまうので注意が必要です。
ドライヤーで頭皮を早めに乾かすことで頭の匂いを抑えられ、頭皮トラブルの予防にも役立ちます。
髪質を維持できる
(出典:(2)毛髪にかかる負担を軽減するための吸引式ヘアドライヤーの開発)
濡れた髪はキューティクルが開いており、ダメージを受けやすい状態にあります。
そのためドライヤーをかけないままでいると、髪の成分が流出したりキューティクルが傷ついたりして、髪質の悪化につながります。
髪のパサつきや枝毛を防ぐためにも、できるだけ早めにドライヤーを使って髪のキューティクルを閉じてあげることが大切です。
頭皮の血流が悪化するのを防げる
(出典:(3)髪の健康を考える-美しい髪で過ごすには-)
髪や頭を濡れたままにしておくと、汗と同じ原理で気化熱が発生し、頭皮の表面温度が下がって血流が悪化します。
頭皮の血行不良は薄毛や抜け毛の原因の一つです。
髪の毛の栄養は血液によって運ばれているため、頭皮の血行が悪くなると髪が栄養不足に陥り、抜け落ちやすくなってしまうのです。
特に寒い時期はドライヤーですぐに乾かし、頭皮を冷やさないように気を付けましょう。
ドライヤーの使い方を間違えると薄毛になってしまう理由
髪の毛にダメージが加わってしまう
(出典:(4)毛髪のパーマネントウェーブ形成におよぼす前処理の効果)
ドライヤーの熱は髪を痛める要因にもなるので、注意が必要です。
髪の毛のキューティクルは熱に弱く、70度以上の熱で破壊されます。
キューティクルが破壊されると髪の毛の中にある成分が流出して、髪の毛が細く痩せたようになり、髪が薄くなったような印象を与えてしまいます。
頭皮が炎症を起こしてしまう
(出典:(5)Ritsuko Ehama 「Infuluence of Scalp Problem on Physical Properties
of Hair and Their Prevention by Plant Extracts」)
間違ったドライヤーの使い方は頭皮にも悪影響となるでしょう。
長い時間ドライヤーを同じ場所に当てつづけると、熱によって頭皮がダメージを受けて炎症を起こすことがあります。
またドライヤーの当てすぎによって頭皮が乾燥し、バリア機能が低下して炎症を起こすパターンも考えられます。
頭皮の炎症は薄毛や抜け毛を悪化させるため、頭皮への負担も考えた上でドライヤーをかけないといけません。
薄毛対策のために今から変えるべきドライヤーの使い方
温度設定を低くする
ドライヤーを使うときは温度設定を低く設定しましょう。
温度を低く設定すればオーバードライになりにくく、頭皮の乾燥やキューティクルへのダメージを最小限に抑えられます。
もともと頭皮が炎症を起こしている場合も、冷風を使えば炎症を悪化させる心配がありません。
熱風に比べて乾かすのに時間がかかってしまいますが、髪や頭皮の健康を優先するようにしてください。
頭皮ではなく髪に当てる
ドライヤーは頭皮ではなく髪に当てることを意識しましょう。
髪と違って頭皮は生きた細胞でできていますから、過度に乾燥させることはバリア機能の低下につながります。
髪を乾かす過程で頭皮の方も自然と乾きます。頭皮トラブルの原因になるので、頭皮に直接ドライヤーを当てないようにしてください。
常にドライヤーを動かす
ドライヤーは常に動かしながらかけ、一カ所に当てつづけないようにします。
市販のドライヤーの熱風は100度~120度くらいに設定されていることが多いです。そしてこの温度はドライヤーを動かしながら当てることを想定して作られています。
熱風を同じ場所に当てつづけると、髪のキューティクルが傷んだり、頭皮の炎症や乾燥を引き起こしたりするおそれがあります。
薄毛対策のためにするべきドライヤーの手順
事前に十分に髪の水気を切る
ドライヤーをかける前にタオルで髪の水気を取っておきます。
濡れた髪は傷つきやすいので、ゴシゴシ拭くのはNGです。摩擦によってキューティクルが傷つき、髪質を悪くしてしまいます。
タオルをやさしく当てて、水気をそっと吸わせるようにしてください。できるだけ吸水性の高い良質なタオルを使いましょう。
事前にタオルで水気を取っておくことでドライヤーをかける時間を短縮でき、髪や頭皮へのダメージを抑えられます。
根元から乾かす
ドライヤーをかけるときは髪の根元から乾かしていくのがポイントです。
髪の根元は毛先に比べて乾きにくいです。何も考えずにドライヤーをかけると根元が湿ったままになりやすく、雑菌の繁殖を招きます。
ただし頭皮に熱すぎる風が当たらないように、一定の距離を取った上で、小刻みに動かしながらドライヤーを当てましょう。
髪を伸ばしながら乾かす
根元をある程度乾かし終わったら、次は髪の毛全体を乾かしていきます。
その際は髪の毛を軽く伸ばしつつ、根元から毛先の方へ向かってドライヤーをかけていきます。
風が直接当たりやすい毛先は乾かしすぎになりやすいので、毛先ばかりに風が当たらないように気を遣いましょう。
この時点では全体の8割程度が乾いたと感じたら十分です。
前髪を乾かす
前髪を乾かすときは弱めの風を使います。
強めの風を使うとどうしてもクセがついてしまい、前髪のセットが乱れる原因になります。
左右からまんべんなく風を当てて、前髪を自然な形に整えましょう。
最後に冷風を使う
ドライヤーの仕上げはかならず冷風を使って行いましょう。
最後に冷風を当てることで、熱を持った髪と頭皮を適度にクールダウンさせられます。髪のキューティクルを閉じて髪質を維持する効果もあります。
ドライヤーを下から上に向けて当てると髪にクセがつきやすいので、上から下へ向かって風を当てるのがキレイにスタイリングするポイントです。
薄毛対策のためにはドライヤーの前にシャンプーの方法も確認
薄毛対策の上ではドライヤーの使い方の前に、シャンプーのやり方も非常に重要です。
シャンプーは以下の点に気を付けて行いましょう。
いきなりシャンプーをつけて洗うのではなく、最初にブラシやお湯で簡単に汚れを落としておきます。
洗髪するときはよく泡立てたシャンプーを使ってやさしく洗うことが大切です。ゴシゴシ洗うと頭皮を傷めてしまいます。
シャンプーの成分が頭皮に残ると炎症やかゆみなどのトラブルにつながるので、すすぎはしっかりと行いましょう。
お湯の温度はぬるま湯がベストです。熱すぎるお湯を使ってしまうと頭皮が乾燥しやすくなります。
薄毛の人に合うドライヤーの選び方
マイナスイオンが出る
(出典:(6)静電微粒子水を利用した家電機器の開発)
最近ではマイナスイオンが出るドライヤーが数多く市販されています。
マイナスイオンは髪や頭皮にもプラスの効果があり、髪のキューティクルのダメージを防ぎ、健康な髪質をキープしてくれる効果があると言われています。
医学的な根拠があるわけではないので過度の期待は禁物ですが、もし効果があったらラッキーくらいに考えて試してみるのもよいでしょう。
風量が多くて調節ができる
薄毛の方がドライヤーを選ぶときは、熱よりも風量を重視して選ぶのがおすすめです。
髪や頭皮のダメージを考えると、ドライヤーの設定温度は低く設定したいところです。
しかし風量が弱いと冷風では時間がかかりすぎてしまうことがあります。
風量が多めのドライヤーを選んでおけば、低めの温度設定でもストレスなく髪を乾かせます。
また風量の調整ができるとなおよいです。
根元を乾かすときは頭皮を乾燥させにくい弱風で、毛先に向かって乾かすときは強風で、などと使い分けることが可能になります。
まとめ
薄毛を悪化させないための正しいドライヤーのやり方や、ドライヤーの選び方について解説しました。
ドライヤーは毎日繰り返し行うものです。少しでも髪や頭皮に負担のかかるやり方をしていると、ダメージが積もり積もって頭皮環境の悪化を招きます。
場合によっては、間違ったドライヤーが薄毛や抜け毛を助長してしまう可能性もあります。
正しいドライヤーの使い方をマスターして髪や頭皮の健康を保ち、薄毛対策に役立てましょう。