# HAIR CARE
2022.02.25

抜け毛の原因は頭皮環境のせい?効果的な対策方法も徹底解説

監修者紹介
東京メモリアルクリニック理事長
佐藤 明男 医師
佐藤明男
さとう美容クリニック院長, 北里大学医学部客員教授, 横浜市立大学非常勤講師, 日本形成外科学会専攻医, 日本再生医療学会専門医・代議員, 日本臨床毛髪学会理事, 日本先進医師会特定認定再生医療委員会委員長, SKIファーマ株式会社副社長
頭髪に関する内科治療と外科治療まで幅広く実践し、毛髪研究、教育も積極的に行っている。

「最近、抜け毛が増えた気がする」「抜け毛が増える原因は何だろうか?」そんなふうに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。抜け毛の原因は複数あり、適切に対策を講じ頭皮環境を整えることで改善・予防につながります。

この記事では、抜け毛の原因や異常な抜け毛の見分け方、頭皮環境を整える方法について解説します。抜け毛が増えて気になっている人は、ぜひ参考にしてください。

 

抜け毛の原因とは?

頭皮を触っている男性

抜け毛には自然脱毛異常脱毛があります。1日に50~100本程度の抜け毛は正常であり、秋に抜け毛が増えるのも一過性のものです。これらは自然脱毛なので気にする必要はありません。

一方、異常脱毛の原因は、疾患である場合と頭皮環境の悪化である場合があります。

 

円形脱毛症・AGAなどの疾患

(出典:(1) 毛と毛包の解剖・毛髪異常 (AGA),(2) 日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン2017年版,(3) 男性型脱毛症のフィナステリド治療効果とアンドロゲン受容体遺伝子CAGリピート多型との相関性)
異常脱毛の原因は、円形脱毛症壮年性脱毛症 (AGA) といった疾患である場合があります。

突然、地肌が見えるほど髪が抜けてしまった場合は、円形脱毛症の疑いがあります。また、肉親に薄毛の人がいる場合には、遺伝によるAGAの可能性が高いです。

AGAが引き起こされる要因は、男性ホルモンが関連しています。男性ホルモンのテストステロン頭皮の酵素が結びつくことで、ジヒドロテストロン (DHT) と呼ばれる男性ホルモンに変換されます。このDHTが毛乳頭にある男性ホルモンレセプター (受容体) と結合することで、髪の成長が抑制されてしまうのです。

 

頭皮環境の悪化によるもの

生活習慣の乱れや外的要因などによる頭皮環境の悪化が抜け毛の原因となることもあります。

 

生活習慣の乱れ

(出典:(4) マウスのタンパク質栄養状態と体毛タンパク質合成の関係について,(5) 喫煙の血行器に及ぼす影響 : 第一報 禁煙後に於ける喫煙の血行器に及ぼす影響,(6) 画像解析によるマウスの体毛成長の評価)
髪はケラチンというタンパク質で構成されているため、食生活の乱れ、特にタンパク質不足によって髪が抜けやすくなる場合があります。

またミネラルビタミンも髪が作られる際に必要となるので、バランスのとれた食生活が重要です。

その他に抜け毛の原因として考えられるのは、喫煙習慣や睡眠不足、過度なストレスなどです。中でも喫煙習慣は血行を悪くさせるため、栄養が十分に髪に行き渡らなくなってしまいます。

血行不良の状態が続くと、新しい髪が生えてくるときにも栄養が行き渡らないので、髪の成長サイクルが悪循環に陥っていきます

 

外的要因

(出典:(7) 毛髪の物性およびタンパク構造に対する紫外線の影響)
肌の日焼けなどと同じように、頭皮も紫外線にさらされるとダメージを受けます。光老化により頭皮が硬くなり、血行が悪くなるので、髪が生えにくい環境になってしまうのです

さらに髪自体も紫外線によるダメージを受けるので、抜け毛につながりやすくなります。

また頻繁なパーマやカラーリングも抜け毛の一因です。あまり短期間のうちに繰り返すと、薬剤によって地肌や髪が傷んでしまい抜け毛につながります。

そのほかヘアムースやワックスなどの整髪料も、頭皮に残ったままだと頭皮環境を悪化させてしまいます。1日の最後にはしっかりと洗い流す習慣をつけましょう。

 

異常な抜け毛の見分け方は?

シャワーをする男性

ここでは異常脱毛であるかどうかを見分けるための、抜け毛の観察ポイントを解説します。

毛根の色や形をチェックする

自然脱毛の場合は毛根は丸くふくらんでおり、色は根本へ向かって黒から白へと次第に変化しています

一方、以下のような場合は、何らかのトラブルによる異常脱毛である可能性があります。

毛根が尖っている
毛根にくびれがない
色が全体的に黒い
毛根に白い皮脂が付着している
毛根の先から何か飛び出ている

 

抜け毛の本数をチェックする

1日に自然に抜ける髪の本数は、100本程度です。1日の抜け毛が200本を超えている場合は、異常脱毛の恐れがあります

とはいえ、抜け毛の本数を数えることは現実的には難しいです。自分自身の体感で、床に落ちる髪の量やお風呂の排水口に溜まる髪の量をチェックする習慣をつけましょう。

日ごろから注意深く見ていれば、異常に増えてきた場合にすぐに気づけます。いつもより明らかに多いと感じたら、抜け毛対策を考えたほうがよいです。

 

抜け毛の長さや太さをチェックする

抜けた毛が弱々しくて細すぎる、短すぎるという場合は、成長しきれないまま抜けてしまっているサインです。

また、色が黒が薄れて赤茶色っぽくなっている場合があります。細くて短い抜け毛が多い場合は、髪がきちんと成長できていないということなので危険信号です

自然脱毛の場合は抜け毛にある程度の太さがあり、色は黒々としていてピンと張りがあります。また髪が成長しきってから抜けるため、基本的に長さも長いです。

 

頭皮環境を整える方法6選

頭皮環境を整える食べ物

食生活を改善する

(出典:(8) e-ヘルスネット たんぱく質,(9) ビタミンAおよび動物蛋白質摂取量に影響される毛髪中シスチン含量,(10) 頭髪外来における内服・外用による男女の発毛治療)
頭皮環境を整えるには、バランスの良い食事を心がけましょう。抜け毛対策に役立つ主な栄養素は、タンパク質ミネラルビタミンです。

髪の構成成分であるケラチンの合成には亜鉛が必須ですが、亜鉛は飲酒や喫煙などによっても減少してしまうため、意識的に摂取しましょう。またビタミンBもケラチンの生成を助けます。

このようにさまざまな栄養素がお互いの働きを補助し合っているので、いろいろな栄養素をバランス良くとりましょう。

 

適度な運動を取り入れる

(出典:(11) 看護学生の食生活改善に向けた介入の効果)
適度な有酸素運動を習慣にすると血行が促進されるため、抜け毛予防に有効です。ストレッチやヨガ、ウォーキングが効果的です。

激しすぎる運動や「毎日絶対に欠かさない」などという厳しいルールは、逆にストレスになってしまう可能性があります。リラックスして楽しめる程度の適度な運動を、毎日の生活にうまく取り入れてみましょう。

 

睡眠を十分にとる

(出典:(12) 第3章 主な医薬品とその作用)
髪や頭皮の新陳代謝は成長ホルモンが関与しており、この成長ホルモンは睡眠中に分泌されます。そのため健康な髪を育てるためには睡眠がとても重要です。

成長ホルモンは、寝入ってから3時間以内に分泌が始まります。十分に髪を育てるには、最低でも4時間以上、睡眠をとることが大切です。また睡眠時間だけでなく、睡眠の質も重要です。ぐっすり眠れるように寝具などにもこだわってみましょう。

 

紫外線から頭皮を守る

(出典:(13) 老化と毛髪変化)
帽子や日傘、頭皮用の日焼け止めで紫外線によるダメージから頭皮を守りましょう。頭頂部は特にダメージが大きくなるので要注意です。

頭皮の状態はなかなか自分で見ることができないので、日焼けを予防する習慣をつけましょう。

 

正しい方法でシャンプーをする

抜け毛対策のためには、以下の点に気をつけてシャンプーをしましょう

しっかりと予洗いする
シャンプーを髪につける前に泡立てる
トリートメントは、しっかり洗い流す
ドライヤーで完全に乾かす

1分以上しっかりと予洗いすることで、髪にしっかりと水分を含ませることができ、シャンプーの泡立ちが良くなります。トリートメントはすすぎ残しがないよう、しっかり洗い流しましょう。

 

頭皮マッサージをする

(出典:(14) 地肌マッサージの頭皮への作用)
頭皮をマッサージして血行を良くすることで、毛根まで栄養が行き渡りやすくなります。シャンプーの時や発毛剤を使う時などに、頭皮全体をやさしくマッサージすると効果的です。

頭皮マッサージは、以下のように行います。

手の付け根のふくらんだ部分を頭皮に押し当てて大きく動かす
指の腹で頭の筋肉を揉むように動かす

マッサージは朝晩5分ずつ程度、定期的に行いましょう。

 

抜け毛対策に有効なAGAの治療方法

AGAカウンセリングする女性医師

AGAの治療方法は、大きく分けて以下の4つがあります。

外用薬(治療薬を塗布して発毛を促進する)
内服薬(抜け毛を抑制する治療薬を服用する)
注入薬(髪の成長を促す成分を頭皮に注入する)
植毛(自分の髪を薄毛部位に移植する)

治療薬にはいくつか種類があるので、症状に合った薬を医師に処方してもらいましょう。

 

頭皮環境を整えて抜け毛を減らそう!

抜け毛が増えてきて気になる場合は、まず原因を探ってみましょう。原因が疾患である場合は、病院で治療を受けることで改善できる可能性があります。

頭皮環境の悪化が原因である場合は、食生活や生活習慣を見直して、少しずつ改善していきましょう。抜け毛を減らすためには、毎日の小さな積み重ねで頭皮環境を整えていくことが大切です。できることから始めてみましょう。

 

  • 1). 日本香粧品学会誌/42巻 (2018) 2 号/ p. 93-97
  • 2). 日本皮膚科学会雑誌/127巻 (2017) 13 号/P. 2741-2762
  • 3). (4) Skin Surgery: 2008 17 (2);  p. 80-86
  • 4). 川崎医療福祉学会誌 Vol. 22 No. 2 2013 200-207
  • 5). 日本循環器病學/2 巻 (1936) 3 号/書誌
  • 6). 川崎医療福祉学会誌 Vol. 28 No. 1 2018 125-133
  • 7). 日本化粧品技術者会誌 1993年 27巻 3号 p. 424-431
  • 8). 厚生労働省 e-ヘルスネット たんぱく質
  • 9). 10). 栄養と食糧/15 巻 (1962-1963) 6 号/書誌
  • 11). 石川看護雑誌 = Ishikawa Journal of Nursing 9 53-59, 2012-03
  • 12). 厚生労働省 試験問題の作成に関する手引き(平成19年8月)
  • 13). 日本臨床皮膚科医会雑誌/24 巻 (2007) 3 号/p. 221-228
  • 14). 日本化粧品技術者会誌/48 巻 (2014) 2 号/p. 97-103

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