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花粉の時期に頭皮がかゆくなり悩んでいる人も多いのではないでしょうか。花粉といえば鼻水やくしゃみを引き起こすイメージが強いですが、実は頭皮にも悪影響を及ぼすことがあります。
本記事では、花粉が頭皮に及ぼす影響や頭皮のためにしたい花粉対策を解説します。
参考にしてうまく花粉シーズンを乗り切ってください。
目次
花粉が頭皮に及ぼす影響
(出典: (1) 皮膚のバリア, 角層をめぐる炎症)
花粉はくしゃみや鼻水などの症状を引き起こすだけでなく、頭皮にも以下の影響を及ぼすことがあります。
この他に花粉が毛穴を塞ぎ、頭皮が不潔な状態になることもあるので注意が必要です。
花粉が舞い始める時期の頭皮は、乾燥の激しい冬を過ごしたせいで、もともと備わっているバリア機能が低下し、外部からの刺激に弱くなっています。
そのため刺激に弱い状態の頭皮にアレルゲンである花粉が付着すると、過剰に反応してしまいやすいです。
また頭皮に付着した花粉が直接影響を与えるだけでなく、アレルゲンの花粉が体内に入ることで、かゆみを引き起こす場合もあります。
かゆみを我慢できずに掻くことで毛根に悪影響を及ぼし、薄毛や脱毛を招いてしまうことも少なくありません。頭皮を傷つけてしまわないように、かゆいからといって強く掻きむしらないように注意しましょう。
髪の毛にも花粉は付着する
花粉は着ている洋服だけでなく髪の毛にも付着します。衣類の素材によっては、衣類よりも髪の毛に花粉が多く付着することもあります。
花粉シーズンは花粉が付着しにくい服を選ぶだけでなく、髪の毛の花粉対策にも目を向けなければいけません。
頭皮のためにしたい花粉対策
頭皮を花粉の悪影響から守るためには、実践すべきいくつかの対策があります。簡単にできることが多いので、日々の花粉対策に取り入れてみてください。
帰宅後は花粉を落としてから家に入る
帰宅時は家に入る前に、髪の毛や衣類に付いた花粉を払い落としましょう。頭皮の花粉対策においても通常の花粉対策と同様に、室内に花粉を持ち込まないことが大切です。
とくに髪の毛についた花粉は見逃しがちなので、意識して払い落としてください。帰宅後に花粉を落とすことを習慣化するために、玄関に衣類用のブラシやヘアブラシをセットしておくとよいでしょう。
ブラシ素材にはプラスチックやポリエステルなどを避け、静電気防止加工が施されたものや、天然素材のものを使うのがおすすめです。
もつれをほぐしながら毛先から少しずつとかし、最後に全体をとかすようにしてみてください。ブラッシングをしたら、衣類に付いた花粉を舞い上がらせないように落とします。
帰宅後はなるべく早めにシャワーを浴びる
(出典: (2) 毛髪・頭皮にやさしい洗浄技術, (3) 低刺激性プロトタイプシャンプーの頭部皮膚疾患患者における使用評価―頭部皮膚疾患患者を対象とした臨床試験―)
髪の毛に付着している花粉を落とすために、帰宅後はなるべく早めにシャワーを浴びましょう。
「花粉を確実に落とすために」と洗い過ぎるのは、頭皮の皮脂を落とし過ぎてしまうので避けてください。必要な皮脂がなくなると頭皮が乾燥して、フケの増加につながる恐れがあります。
シャンプー後はトリートメントでケアもしましょう。トリートメントでケアすることで、乾燥を防いで静電気が起こりにくくなります。髪の毛に花粉を付着させにくくするためには、静電気を起こさないことが大切です。
頭皮に花粉を付着させたまま寝るのはよくありません。朝シャン派の人も花粉の時期は、寝る前にシャワーを浴びるようにしてみてください。
寝具は花粉が付着しにくい素材を選ぶ
枕や布団などは、花粉が付着しにくい素材を選んでみてください。花粉が付着しにくい素材には、綿やポリエステルなどが挙げられます。
また、こまめに洗濯して清潔な状態を保つことも大切です。
外出時は花粉が髪の毛に付着しないようにする
外出時は花粉をなるべく髪の毛に付着させないよう、以下のような工夫をしましょう。
花粉の時期は短髪にして、髪の毛の露出を少しでも減らすとよいでしょう。短髪にできない場合は、ワックスやヘアゴムでまとめ髪にするのがおすすめです。
また短髪・長髪にかかわらず、帽子を着用することで効果的に花粉の付着を防げます。
いずれも簡単にできることばかりなので、花粉から頭皮を守るためにぜひ実践してみてください。
髪の毛と頭皮に潤いを保たせる
日頃からヘアケアをしっかり行って、髪の毛と頭皮に潤いを保たせることも頭皮の花粉対策として重要です。
乾燥した髪の毛や傷んだ髪の毛は静電気を帯びやすく、花粉をくっつけやすくしてしまいます。静電気が起こりにくい、潤いたっぷりの髪の毛を維持するようにしましょう。
また潤いを保たせるためには、頭皮専用化粧水や美容液などを使用するのもおすすめです。
加湿器をつける
頭皮の花粉対策として、室内で加湿器をつけることもおすすめです。加湿器をつけることで、髪の毛が乾燥しにくくなります。
また湿度が上がり、室内に飛んでいる花粉が水分を含んで床に落ちやすくなるメリットもあります。
いつもよりも掃除をこまめにする
花粉の時期は、室内の掃除をいつもよりこまめにすることも大切です。どれだけ気を付けていても室内に花粉が入ってしまうものなので、掃除をしっかりと行い花粉を室内に蓄積させないようにしましょう。
また空気の入れ替えをするときに、花粉が室内に入ってしまう場合もあります。換気をする場合は、花粉が比較的少ない朝や夜に短時間で済ませるとよいでしょう。
ヘッドスパに行く
美容院でヘッドスパをしてもらうことも花粉対策になります。
花粉シーズンは、目に見えないくらい小さな花粉が頭皮に留まり続けることがあるので、ヘッドスパをすることで、頭皮に付いている花粉をしっかり落とせます。
花粉症の人は美容院に行ったとき、花粉症であることやかゆみがあることを美容師に伝えるとよいでしょう。花粉症向けの頭皮ケアをしてもらえたり、かゆみに配慮しながらシャンプーしてもらえたりします。
花粉対策と併せて行いたいこと
(出典: (4) 病的皮膚への化粧指導,(5) アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2018)
頭皮を健やかに保つためには花粉対策と併せて、ストレスとうまく向き合うことや、ぐっすり眠ることも意識して行ってみてください。
ストレスは脂漏性皮膚炎の原因になり、頭皮に悪影響を及ぼすからです。リラックスする時間を作る、趣味に没頭する、運動するなどしてこまめにストレス解消しましょう。
また睡眠中に頭皮ダメージが回復するので、質の良い睡眠を取ることも大切です。就寝前に明るい光を浴びると寝つきが悪くなってしまいます。
スマートフォンやパソコンの使用を控えたり、室内の照明の明るさを落としたりしてみてください。
朝起きたらカーテンを開けて外の光を浴び、体内時計をリセットさせることも日常に取り入れたいポイントです。
頭皮を健やかに保つには花粉対策が必要!
花粉の時期に頭皮を健やかに保つためには、花粉対策も必要になります。花粉が頭皮に及ぼす影響はかゆみや赤み、フケ、かぶれなどです。
アレルゲンの花粉が体内に入ることで、かゆみを引き起こす場合もあります。かゆみを我慢できずにかくことで頭皮を傷つけ、薄毛や脱毛を招いてしまうこともあるので注意しましょう。
頭皮のためにできる花粉対策は、帰宅後に花粉を落とす、なるべく早めにシャンプーをする、掃除を定期的にするなど簡単にできるものが多いです。ぜひ本記事で紹介した花粉対策を日常生活に取り入れてみてください。