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つむじの臭いに悩まされている方は多くいらっしゃいます。
つむじだけでなく、頭皮は体の中でも臭くなりやすい部位です。
中でも、つむじなど頭皮が露出している箇所は、特に臭いが気になるという人も多いのでしょう。
臭いを抑えるためには日頃のケアが重要になります。つむじの臭いを解消したい人のために、本記事では臭いの原因と日常でできる対策について紹介します。
目次
つむじの臭いの原因とは
つむじをはじめ、頭皮は皮脂や汗によって臭くなりやすい部位ですが、きちんとケアをしていれば対策が可能です。
つむじが臭う原因には、主に以下が挙げられます。
頭皮の余分な皮脂を洗い流せていない
(出典:(1)洗髪による頭皮のATP値と皮脂量の変化)
シャンプーの方法が適切でなく、頭皮の余計な皮脂を洗い流せていないと、つむじの臭いの原因となる可能性があります。
頭皮は体の中でも皮脂が分泌しやすい部位です。皮脂は髪や頭皮を守るうえで欠かせない存在ですが、定期的に洗い流しておかないと、皮脂の酸化や皮脂を餌に雑菌が繁殖してしまい、臭いの原因となります。
ただし、シャンプーの回数が多ければ良いわけではありません。シャンプーのしすぎで頭皮の環境を整える常在菌が減ると、雑菌が増殖しやすくなる可能性があります。
頭皮を濡れたまま放置している
(出典:(2)ウェアラブルセンサを用いた頭皮ケア支援システム)
髪や頭皮を濡れた状態で放置していることも、つむじの臭いの原因です。
頭皮が濡れていると雑菌が繁殖しやすいので、臭いが強くなってしまいます。
たとえば、入浴・洗髪後などに髪をよく乾燥させないと臭いが発生しやすいです。また、雨にあたった後などに頭を拭かないままにしておくと、頭皮の雑菌が繁殖しやすくなります。
ストレスが溜まっている
(出典:(3)皮脂分泌の動態 に関する研究(その1))
高ストレスな状況が続くと、つむじの臭いの原因につながりかねません。
精神的な負荷がかかっている状況だと、皮脂の分泌が促進されます。頭皮の皮脂が増加することで、雑菌が発生しやすくなるのです。
そのため、ストレスの溜まりやすい状況下では、つむじの臭いが強くなりがちです。ストレスが溜まっていると自覚がある場合は、頭皮のケアに注意する必要があります。
つむじの臭いを解消する方法
ここでは、つむじの臭いを解消する方法を紹介します。
正しい方法で洗髪する
(出典:(4)洗浄料とその作用)
頭皮の汚れを落としてつむじの臭いを防ぐには、以下の方法でシャンプーをするのが効果的です。
1.ブラッシングをする
シャンプー前にブラッシングして、髪に付着したホコリを取り除き、髪のもつれをほぐしておきましょう。
シャンプー前にブラッシングをしておくと、皮脂を浮き上がらせることができるので、皮脂や汚れが落としやすくなります。
またブラッシングをして髪の流れを整えてから洗髪すると、シャンプーの泡立ちがよくなるほか、摩擦のダメージを軽減できます。
2.ぬるま湯で予洗いする
ぬるま湯で頭皮を予洗いしましょう。予洗いをするだけでも一部の汚れやスタイリング剤などを落としやすいです。
頭皮と髪をぬるま湯でよく濡らしたら、指の腹で優しくマッサージするよう揉み込んで2〜5分程度流します。
予洗いの際のシャワーの温度は、37〜38度が適温です。熱すぎると頭皮が乾燥しやすくなり、温度が低すぎると皮脂や汚れが浮き上がりにくくなります。
3.シャンプーをよく泡立てる
シャンプーを使うときは、手に取って泡立ててから髪につけるようにしましょう。濡れた髪が擦れ合うことによるダメージの軽減につながります。
4.頭皮になじませるように洗う
マッサージするように、頭皮全体になじませることを意識しながら洗いましょう。シャンプーが頭皮の隅々にまで行き渡り、汚れが落ちやすくなります。
爪を立ててゴシゴシと力を入れて洗うと頭皮にダメージを与えてしまうので、指の腹を使って優しく洗いましょう。
頭皮が傷つくと雑菌の繁殖源となり、臭いの原因につながります。
5.すすぎ残しがないように洗い流す
シャンプーやコンディショナーのすすぎ残しがないよう、しっかりと洗い流しましょう。
シャンプー剤が残っていると、雑菌が繁殖しやすく臭いの原因になるので、ぬめりが残らないように洗い流してください。
またすすぎ残しは臭いだけでなく、かゆみや抜け毛の原因にもなります。耳の横・もみあげ・後頭部はすすぎ残しが発生しやすいので注意しましょう。
髪が濡れたらしっかりと乾燥させる
入浴後タオルで髪の水分を拭き取ったら、必ずドライヤーで乾かしましょう。自然乾燥は雑菌が繁殖しやすく、臭いの原因になります。
温風を当てすぎると髪にダメージが蓄積されるので、ドライヤーを髪から20cm以上は離し、動かしながら乾かすようにしましょう。
また入浴後以外も、雨に濡れたときや汗をかいたときなど、髪が濡れたときは早めに乾燥させるようにしましょう。ドライヤーでの乾燥が難しくても、すぐにタオルで拭くなどの対応を心がけてください。
ストレスを解消する
(出典:(5)勤労者のストレス対処行動と職業性ストレスとの関連)
ストレスを溜めすぎないように、定期的に解消することも大切です。
ストレスを解消する際には、深酒や喫煙などの対処的な行動はあまり推奨できません。知人と会話をする、趣味に打ち込むなど気分転換できるようなストレス解消方法がおすすめです。
また、可能であればストレス解消だけでなく、ストレスの原因そのものを取り除けるのが望ましいです。
つむじの臭いの原因を探り対策をしよう
今回はつむじの臭いを抑えたい人に向けて、臭いの原因と日常でできる対策を紹介しました。
つむじをはじめ頭皮が臭うときは、主に皮脂の分泌による雑菌の繁殖が原因です。そのため、皮脂の分泌を正常に保ち、頭皮を清潔にすることを意識してみてください。
正しい方法でシャンプーする・入浴後にドライヤーで髪を乾かす・ストレスを発散するなどの対策をしましょう。
- 1).Joumal,Sch. of Nurs,Osaka pref. Univ.VoL 20 No.1 大阪府立大学看護学部紀要 20巻 1号. 2014
- 2).「マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2019)シンポジウム」
- 3).体力科学(1974)23,117~124
- 4).日本香粧品学会誌 Vol. 42, No. 4, pp. 270–279 (2018)
- 5).三重看護学誌Vol.10 2008