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育毛のために生活習慣に気をつけるべきというのは、よくいわれていることです。しかし具体的に何をすれば良いのか、わからない人も多いでしょう。
そこでこの記事では、育毛のために日常生活で気をつけるべきことや、抜け毛の原因になってしまう生活習慣を紹介します。
目次
育毛のために心がけたい日常生活
育毛のために心がけたい日常生活は、以下になります。
ストレスになってはいけないので、できることから取り組みましょう。
栄養バランスの良い食事を心がける
(出典:(1)e-ヘルスネット たんぱく質,(2)頭髪外来における内服・外用による男女の発毛治療,(3)ニュートリションケア ビタミンB2)
育毛には栄養バランスの良い食事が必要不可欠となります。なぜなら髪をはじめ私たちの体を作っているのは、毎日の食事だからです。
育毛のために積極的に摂取したい栄養素は、髪を構成する3大成分のタンパク質・亜鉛・ビタミンになります。それぞれの役割は以下のとおりです。
タンパク質 | 髪の元となる |
亜鉛 | 髪の主成分であるケラチンを合成する |
ビタミン | 毛母細胞の細胞分裂を活発にする、エネルギー代謝を促す |
育毛のために意識して摂りましょう。
良質な睡眠を取る
(出典:(4)第3章 主な医薬品とその作用)
髪を育てる成長ホルモンは、睡眠時に多く分泌されます。育毛のためには、良質な睡眠を取るよう心がけましょう。
入眠してから2時間ほどで訪れる最初のノンレム睡眠時に、成長ホルモンの分泌量が最も多くなるといわれています。
良質な睡眠を取るためには、寝る前のスマホやPCの使用を控え、ブルーライトを浴びないようにすることが大切です。加えて湯船に浸かってリラックスすることも良質な睡眠に繋がります。
適度な運動を習慣的に行う
(出典:(5)顕微鏡血流観察による有酸素運動前後の毛細血管血流速度の定量)
育毛のためには、ウォーキングなどの有酸素運動が役立ちます。有酸素運動をすることで、毛細血管の血流が良くなり、頭皮に栄養が行き届きやすくなるからです。無理のない範囲で適度な運動を心がけましょう。
ストレスを溜めない
(出典:(6)疲労とストレス)
育毛のことを考えるのなら、ストレスを溜めないように気をつけましょう。ストレスを感じると、血行が悪くなり自律神経が乱れるからです。すると髪に必要な栄養素が、行き渡りにくくなってしまいます。
熱中できる趣味を見つける、気の合う友人と過ごすなど、自分なりのストレス発散方法を見つけましょう。
正しい方法でシャンプーをする
髪と頭皮を健やかな状態に保つには、正しい方法でシャンプーをすることが大切です。正しいシャンプー方法は以下になります。
熱すぎるシャワーは、頭皮にダメージを与えるのでよくありません。38度程度のぬるま湯で洗いましょう。
正しい方法でドライヤーをする
髪のためには、ドライヤーの仕方にも気をつけましょう。ドライヤーをする前には、タオルドライをしておくことが大切です。髪を乾かす時間が短縮され、頭皮や髪への負担を軽減できます。
ドライヤーをする際は髪から15~20cmほど離し、ドライヤーを揺らしながら乾かしましょう。一点だけに熱風が当たるのを防げます。
頭皮マッサージをする
(出典:(7)地肌マッサージの頭皮への作用)
頭皮マッサージは育毛に効果的といわれています。マッサージによる刺激で、頭皮の血行が促進されるからです。頭皮マッサージの順番は以下になります。
頭皮マッサージをする際は指の腹を使って、気持ち良いくらいの力加減で揉みましょう。
紫外線対策をする
育毛のことを考えるのなら、紫外線対策もきちんとしましょう。紫外線は肌だけでなく、髪や頭皮にとっても悪影響です。
紫外線は年中降り注いでいるため、夏場以外もケアが必要になります。外に出るときは通気性の良い帽子を被り、頭皮と髪を守りましょう。
帽子を被るのが嫌な場合は、スプレータイプの日焼け止めを使うのもおすすめです。
【要注意】抜け毛が増えやすい日常生活
抜け毛が増えやすい日常生活は、以下が挙げられます。
それぞれ詳しく解説します。
喫煙
(出典:(8)冠動脈疾患患者の交感神経活動におよぼす喫煙の影響)
髪のことを考えるのなら、煙草を吸うのはおすすめできません。煙草に含まれるニコチンには、血管を収縮させ血行を悪くさせる作用があるからです。
できれば禁煙するのが望ましいですが、難しい場合は本数を減らしましょう。
過度なダイエット
過度なダイエットは髪に悪影響を及ぼします。栄養バランスが偏ることで、髪に必要な栄養素が行き渡らなくなるからです。
特に髪の主成分である、タンパク質の不足には注意してください。タンパク質が足りなくなると、薄毛が悪化すると考えられます。
寝る直前の食事
育毛のことを考えるのなら、寝る直前の食事はやめましょう。消化のために胃に血液が集中してしまうので、酸素と栄養素が頭皮に行き渡りにくくなります。
食事は就寝3時間前までに終わらせるようにしましょう。
合わないシャンプーの使用
合わないシャンプーを使い続けていると、薄毛リスクが上がる恐れがあります。自分の髪・頭皮のタイプに合うものを選びましょう。
アミノ酸系シャンプーなど、頭皮に優しく低刺激なものを使うことで、頭皮へのダメージを抑えられます。
反対にラウリル硫酸ナトリウムや、ラウレス硫酸ナトリウムなどが配合されているものは、頭皮に負担がかかりやすい傾向にあります。
整髪料のつけすぎ
ワックスやスプレーなど整髪料のつけすぎは、髪と頭皮に負担をかけてしまいます。使用する際は頭皮につかないよう、十分注意しましょう。
またワックスをつけたら、その日のうちにしっかりとシャンプーで洗い流すことも大切です。
パーマ・ヘアカラー
(出典:(9)頭髪化粧品と毛髪)
パーマやヘアカラーのしすぎは、髪によくありません。熱や薬剤を使用するため、髪と頭皮に大きな負担がかかってしまいます。
プロの理美容店で、自分の毛髪状態に応じたパーマ・ヘアカラーのアドバイスを受けながら毛髪ケアを兼ねて、するようにしましょう。
育毛には日々のケアが大切!日常生活に気をつけよう
育毛のためには、日常生活でいかに気をつけるかがカギとなります。髪に悪影響を及ぼすものは極力減らし、髪にとって良いことを積極的に取り入れましょう。
なお育毛に良い生活習慣は、そのまま心身の健康にも繋がります。栄養と睡眠をしっかりとり、適度な運動を心がけましょう。
- 1).e-ヘルスネット 厚生労働省
- 2).WAARM Journal, 2018; 1: 40–42
- 3).ニュートリションケア Volume 2, Issue 3, 330 – 333 (2009)
- 4).厚生労働省 試験問題の作成に関する手引き(平成19年8月)
- 5).日温気物医誌第 78 巻 4 号 2015 年 10 月 353
- 6).バイオメカニズム学会誌/21巻 (1997) 2号
- 7).日本化粧品技術者会誌/48 巻 (2014) 2 号
- 8).金沢大学十全医学会雑誌 第110巻 3・4号合併号 P.263 – 272
- 9).色材協会誌/62 巻 (1989) 10 号/ P. 615-623