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2022.04.25

海藻と薄毛にまつわる噂を検証!海藻の栄養や日常でできるヘアケアを解説

監修者紹介
東京メモリアルクリニック理事長
佐藤 明男 医師
佐藤明男
さとう美容クリニック院長, 北里大学医学部客員教授, 横浜市立大学非常勤講師, 日本形成外科学会専攻医, 日本再生医療学会専門医・代議員, 日本臨床毛髪学会理事, 日本先進医師会特定認定再生医療委員会委員長, SKIファーマ株式会社副社長
頭髪に関する内科治療と外科治療まで幅広く実践し、毛髪研究、教育も積極的に行っている。

ワカメや昆布などの海藻は、その長さやツヤのある褐色から、髪によい食材だと古くからいわれてきました。

本当かどうか疑問に思うかもしれませんが、実際に海藻は髪の成長を助けるさまざまな栄養素が含まれています。しかし、海藻だけをたくさん食べれば薄毛が改善するかといえば、そうではありません。

この記事では、海藻に含まれる成分やその働き、効果を高めるためのケア方法についてご紹介します。

 

髪によいといわれる海藻!薄毛には?

小鉢に入っためかぶ

海藻にはミネラルやビタミンなど、髪そのものを形成したり、頭皮の環境を整えたりする栄養が豊富です。

そのため、「海藻は髪によい」という通説は迷信とはいいきれないでしょう。

まずは、海藻が髪の毛によいといわれる理由などを解説します。

海藻には髪によい栄養が含まれている

(出典:(1)日本沿岸海藻類からのin vitroにおけるヒト外毛根鞘細胞増殖促進活性のスクリーニング) (出典:(2)褐藻ウミトラノオ(Sargassum thunbergii)由来のヒト外毛根鞘細胞増殖促進物質MC32の単離と活性)

海藻が髪によいといわれるのは、髪に影響を与える栄養が含まれているからです。これらは、昆布・ワカメ・ひじき・もずく・めかぶ・海苔など、主な海藻類に共通して含まれています。

ここでは、海藻に含まれる主な栄養素を紹介します。

ミネラル(亜鉛・ヨード)

(出典:(3)頭髪外来における内服・外用による男女の発毛治療) (出典:(4)日本食品標準成分表2010の活用―食事から適切にヨウ素を摂取するために―)

海藻にはミネラルも豊富です。中でも亜鉛がとくに多く、ヨード(ヨウ素)も豊富に含まれます。

亜鉛は、髪の主成分であるタンパク質「ケラチン」の合成に必要な栄養素です。

また、ヨードは髪の色の元となる「メラニン」の生成を促し、黒くツヤのある髪を育てるのに役立ちます。

ビタミンB群(ビタミンB2・ビタミンB6)

(出典:(5)第117回ビタミンB研究委員会)

海藻にはビタミンB群も多く含まれ、とくにタンパク質や脂質の代謝の補助をするビタミンB2とビタミンB6が豊富です。

髪のもとになるタンパク質の代謝を活発にすることで、髪の成長サイクルを整えてくれます。

クロロフィル

(出典:(6)野菜花き研究部門 クロロフィル)

クロロフィルは、海藻に含まれる色素の成分です。

髪の主成分であるタンパク質と結合しやすい性質をもち、髪の毛を強化する働きがあります。

健康な髪を育てるには、クロロフィルの摂取も重要です。

フコイダン

(出典:(7)時代の社会ニーズに応え、あえて開発リスクに挑む 海産物のきむらや)

フコイダンは、海藻のヌルヌル・ネバネバの正体である多糖体で、髪の成長サイクルを整える成分です。

昆布に多く含まれ、北海道の限られた地域に生育する「ガゴメ昆布」は、フコイダンの含有量が特に多いといわれています。

海藻だけで薄毛を改善することは難しい

海藻に含まれる栄養は髪によいものが多いですが、海藻だけで薄毛の改善をするのは現実的ではありません。

あくまで髪の主成分や頭皮環境を整える栄養が摂取できるだけです。

そのため、海藻を食べるだけでなく、頭皮を健やかに保つためのケアや生活習慣の改善などもおこなう必要があります。

 

海藻と一緒にとりたい食べ物

肉や野菜、卵などさまざまな食材

(出典:(8)食品成分データベース)

髪によいといわれる成分も、海藻だけでとるのは大変です。

海藻に含まれるミネラルやビタミンは他の食べ物にも含まれるため、さまざまな食べ物から栄養を補給しましょう。

複数の食材を取り入れながら、バランスのよい食事をすることが大切です。

ミネラルを多く含む食材

ミネラルは全般的に髪の成長によい影響をおよぼすので、海藻以外からもとることがおすすめです。

とくに重要な亜鉛を多く含む食材は、牡蠣・肉類・かぼちゃ・チーズ・小麦胚芽などがあります。

ビタミンを多く含む食材

(出典:(9)ビタミンAおよび動物蛋白質摂取量に影響される毛髪中シスチン含量) (出典:(10)ビタミンEの抗酸化作用) (11)ビタミンCとコラーゲンの生成)

海藻に含まれるB群はもちろん、抗酸化作用があり新陳代謝を促すビタミンAやビタミンE、コラーゲンの生成を促すビタミンCも摂取しましょう。

これらは頭皮によい影響を与え、健康を維持する栄養素です。

ビタミンが含まれる食材は幅広く、肉類・レバー・赤身の魚・緑黄色野菜・果物・玄米・ナッツ・ゴマなどがあります。

タンパク質を多く含む食材

(出典:(12)マウスのタンパク質栄養状態と体毛タンパク質合成の関係について)

毛髪の主な成分はタンパク質のため、タンパク質の摂取は髪そのものの維持や成長に役立ちます。

肉類・魚類・大豆・卵・乳製品などからタンパク質を摂取しましょう。

プロテインと薄毛の関係について解説!タンパク質がもたらす役割についても紹介
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イソフラボンを含む食材

(出典:(13)大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A) (出典:(14) 大豆製品・イソフラボン摂取量と前立腺がんとの関連について) (出典:(15) 毛と毛包の解剖・毛髪異常(AGA))

イソフラボンは主に大豆製品に含まれる栄養素で、ホルモンバランスを整える成分です。女性ホルモンであるエストロゲン活性の作用があり、血中の男性ホルモンであるテストステロンを低下させる働きをします。

また、AGA(男性型脱毛症)を引き起こすとされている5αリダクターゼの働きを阻害してくれます。

IGF-1を増加させる食材

(出典:(16)Inonotus obliquus (Chaga) 由来の発毛・育毛活性成分に関する研究)

IGF-1とは、萎縮している毛母細胞を刺激し、乱れたヘアサイクルを元に戻す成分です。髪の毛が抜ける休止期を短くすることで、抜け毛を予防します。

海藻に含まれるフコイダンは、IGF-1を増加させる知覚神経刺激作用をもった成分です。他にも、消化されたコラーゲンやヒアルロン酸、タウリンにも同じ作用があります。

これらの成分はナマコ・タコ・イカなどに豊富です。海藻とも相性のよい食材ですので、積極的に取り入れてみましょう。

 

海藻を食べる以外の日常でできる薄毛ケア

ストレッチする笑顔の男性

海藻から取り入れた成分を十分にいかすには、食事以外のケアも大切です。

さまざまな方法を知り、日々の生活に取り入れてみてください。

頭皮のマッサージをする

(出典:(17) 地肌マッサージの頭皮への作用)

頭皮を柔らかくし、血流を促すことは髪の成長につながります。

ブラシで叩くような刺激の強い方法では、頭皮が傷つきやすいため、手指を使うことがおすすめです。

また、頭皮のコリをほぐすヘッドスパも効果が期待できます。

【話題沸騰中】今こそヘッドスパがおすすめ!育毛の準備になるって本当?
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適度な運動をする

(出典:(18)顕微鏡血流観察による有酸素運動前後の毛細血管血流速度の定量) (出典:(19)脱毛症の鍼灸治療に関する基礎的、臨床的研究(I) —-頭皮、全身所見の調査に基づく脱毛症の成因と鍼灸治療の可能性に関する考察—)

効率的な栄養分の吸収に欠かせないのが運動です。とくに、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は体の血流を増加させます。

そのため、適度な運動を習慣づけることで、食べ物から得た栄養分が全身に運ばれやすくなるのです。

また、頭皮の血行改善も見込めるため、頭皮環境が整いやすくなります。

正しい方法で髪のケアをする

毎日の洗髪は正しい方法でおこない、適切なヘアケアをしましょう。

洗うときには、皮脂や毛穴の汚れをしっかり落とし、十分にすすぎ流してください。洗ったあとは、自然乾燥をすると頭皮に雑菌が発生しやすくなるため、ドライヤーを使用しましょう。あわせて保湿もすると、頭皮の環境がさらによくなります。

髪に使うシャンプーだけでなく、頭皮のケアに特化したスカルプケア用品を使うのもおすすめです。

十分な睡眠をとる

(出典:(20) 第3章 主な医薬品とその作用)

睡眠時には成長ホルモンが分泌されるので、睡眠が不十分だと髪の毛にも悪影響をおよぼしかねません。

成長ホルモンの分泌を促す脳ホルモンは、睡眠物質と同時に分泌されるものです。成長ホルモンは体の正常な状態を維持し、成長を促進するため、髪の成長にもかかわってきます。

髪の成長を助けるためにも、しっかりと睡眠をとりましょう。

 

海藻には髪によい栄養素が豊富!正しいケアで効果を高めよう

海藻はミネラルやビタミンなど、髪の健康によい成分がたくさん含まれています

ただし、海藻だけで髪に必要な栄養をすべて得ることは難しいです。他の食材も取り入れながらバランスのよい食生活を送りましょう。

また、海藻を食べただけで薄毛が改善するわけではありません。海藻の栄養素をしっかりといかすためにも、正しいヘアケアや適度な運動などの生活習慣も取り入れましょう。

 

  • 1).海と台地 Vol.12 (2000) p. 37-44
  • 2). Coastal bioenvironment Vol.2 (2003) p. 77-84
  • 3).WAARM Journal, 2018; 1: 40–42
  • 4).日本食生活学会誌/22 巻 (2011) 2 号/書誌
  • 5).The Vitamin Society of Japan NII-Electronic Library Service
  • 6).農研機構
  • 7).JAPAN MARKETING JOURNAL Vol.36 No.2(2016)
  • 8).文部科学省
  • 9).栄養と食糧 昭和37年8月2日
  • 10).ビタミン 62巻 11号 (11月)1988
  • 11).Nippon Nogeikagaku Kaishi Vol.64・No.12・pp.1850~1858, 1990
  • 12).川崎医療福祉学会誌 Vol.22 No.2 2013 200 − 207
  • 13).農林水産省 平成18年2月
  • 14).国立研究開発法人 国立がん研究センター がん対策研究所 予防関連プロジェクト
  • 15).日本香粧品学会誌/42 巻 (2018) 2 号/ p. 93-97
  • 16).徳島大学機関リポジトリ 2019-03-05
  • 17).粧技誌 第48巻 第2号 2014
  • 18).日温気物医誌第 78巻 4号 2015年10月
  • 19).全日本鍼灸学会雑誌42巻4号(308~318)
  • 20).厚生労働省 試験問題の作成に関する手引き(平成19年8月)

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