# QUESTION
2021.10.29

白髪と薄毛は関係ある?白髪になる仕組みも解説

監修者紹介
東京メモリアルクリニック理事長
佐藤明男
さとう美容クリニック院長, 北里大学医学部客員教授, 横浜市立大学非常勤講師, 日本形成外科学会専門医, 日本再生医療学会専門医・代議員, 日本臨床毛髪学会理事, 日本先進医師会特定認定再生医療委員会委員長, SKIファーマ株式会社副社長
頭髪に関する内科治療と外科治療まで幅広く実践し、毛髪研究、教育も積極的に行っている。

「白髪が増えると薄毛になるのか?」「白髪と薄毛は関係性があるのか?」などの疑問を持っている人は多いのではないでしょうか。

白髪は加齢とともに増え始めていきますが、同じタイミングで薄毛が目立ち始めると、白髪と薄毛が関係が気になるかと思います。

この記事では、白髪と薄毛の関係性や白髪になる仕組みを解説します。白髪が増えてきて薄毛になるのか不安な人は、ぜひ参考にしてください。

 

白髪になる仕組み

(出典:(1)毛包の色素幹細胞形質維持におけるエピジェネティクス機構の関与と白髪形成予防法の研究)

白髪になるのは、色素細胞が何らかの理由でメラニン色素を生成しなくなることが原因です

髪の毛の色は毛皮質に含まれているメラニン色素が決めているため、メラニン色素が作られなくなると白髪になってしまいます。

メラニン色素はメラノサイトで作られており、メラノサイトの働きが弱くなるとメラニン色素は作られなくなり白髪になるのです。

一度白髪になると黒髪に戻れないと聞いたことがあるかもしれませんが、色素幹細胞と色素細胞の両方が存在している場合は、黒髪に戻る可能性があります

 

白髪になる原因とは

メラノサイトは、以下の理由で働きが弱くなります。

加齢
ストレス
遺伝
栄養不足
紫外線
睡眠不足

上記のどれがに該当している場合は、白髪が増える可能性があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

加齢

(出典:(2)白髪が生じるメカニズム)

メラノサイトは加齢とともに機能が低下してしまうため、メラニン色素を十分に作れなくなります。

髪の毛はヘアサイクルに基づいて抜け落ちますが、抜け落ちる際にメラノサイトも失われます。若い世代だと、次の髪の毛が生えてくるときにメラノサイトも再生しますが、加齢とともに再生しないケースが増えるのです。

他にも加齢により細胞の新陳代謝が滞り、髪の毛に栄養が行き渡らなくなることも白髪の要因だと考えられています。

加齢は防げないため、他の原因で白髪が増えないように対処しなければいけません。

 

ストレス

(出典:(3)毛のメラニン科学と白髪化)

ストレスが溜まると血管が収縮して血流の流れが悪くなります。血流の流れが悪いとメラノサイトに栄養が行き渡らなくなるため、白髪が増える原因になります

そのため白髪が増えるのを防ぐには、ストレスの原因を突き止めることも大切です。ストレスを完全になくすことは不可能なため、溜め込まないように発散しましょう。

ストレス解消には、20分程度の軽めのジョギングやウォーキングなどの有酸素運動がおすすめです。体がほぐれて汗をかくため、爽快感が得られてリラックスできます。

またストレスが溜まっていると眠りの質を下げることもあるため、ストレスはできるだけ解消するように心がけましょう。

 

遺伝

白髪は薄毛ほど遺伝的要因はありませんが、若くして白髪が増えている場合は、病気が遺伝されその影響で白髪が生えている可能性があります

なお50代以降に白髪が増えてきた場合は、遺伝の影響とは考えにくいです。

 

栄養不足

食生活が乱れるとメラノサイトは正常に機能しなくなります。メラノサイトに必要な栄養素は明らかになっていませんが、さまざまな栄養によって機能が保たれているため、偏った食生活にならないように心がけましょう。

髪の毛の生成にはタンパク質やビタミン、ミネラルなどが必要だと明らかになっているため、これらの栄養素は積極的に摂取してください。

和食中心の食生活を送ると、髪の毛の生成に必要な栄養素を過不足なく摂取しやすくなるため、肉類が多い洋食中心の食生活の人は、和食に切り替えても良いでしょう。

好き嫌いが激しい、野菜を一切食べない、肉や魚を極端に避けるなどの偏った食生活を送っていると、白髪になりやすい傾向にあるため注意してください。

 

紫外線

(出典:(4)毛のメラニン科学と白髪化)

紫外線はメラノサイトにダメージを与え、機能を低下させます。肌と比べて頭皮の紫外線対策は忘れがちで、ダメージが蓄積している可能性があります。

強い紫外線により炎症を引き起こすことがあるため、普段から紫外線対策を行いましょう。紫外線対策には、UVカットの日傘や帽子の使用をおすすめします。また髪や頭皮に使える日焼け止めスプレーを使っても良いでしょう。

紫外線を浴びて頭皮が赤くなってしまった場合は、炎症を抑えるために化粧水を塗って保湿してください。

 

睡眠不足

(出典:(5)睡眠からアプローチする認知症予防)

睡眠不足になると、細胞の修復に必要な成長ホルモンの分泌が低下するため、メラノサイトに悪影響が及ぶ可能性があります

最適な睡眠時間は人によって異なりますが、6〜8時間は睡眠を取るようにしましょう。

加えて睡眠時間だけでなく、睡眠の質にも気をつけるように意識してください。就寝時には胃腸が落ち着いている状態だと良いため、就寝する3時間程度前に食事を済ませておきましょう。

また寝る直前にスマホを操作すると、自律神経のバランスが崩れて睡眠の質が低下してしまいます。就寝の1時間程度前からスマホの操作は控えましょう。

 

 

白髪と薄毛の関係性

(出典:(6)鉄ポリフェリン錯体誘導体による毛髪表面修復機構に関する研究)

薄毛の原因は、以下の4つが影響しています。

加齢
ストレス
遺伝
栄養不足

白髪と薄毛には共通の原因がありますが、白髪が増えることで薄毛が促進されることはないため安心してください。ただし若くして白髪が生えてきた場合は、薄毛になりやすい頭皮の状態になっている可能性があります。

そのため白髪が増えてきた段階で生活習慣などを見直して、薄毛予防を行いましょう。

人によって白髪や薄毛の原因は異なるため、自分に合った適切な対処方法を実践してください。

 

 

白髪と薄毛に悩む人が知っておきたいこと

白髪と薄毛が気になってきた人に知っておいてほしいことを2つ紹介します。

白毛を抜いても薄毛の直接的な原因にはならない
育毛剤を使うと白髪が改善される可能性がある

上記の2つを知っておくと、安心できる可能性があるため覚えておきましょう。

 

白毛を抜いても薄毛の直接的な原因にはならない

白髪を抜くこと自体は、薄毛の直接的な原因にはなりません。しかし白髪を抜きすぎると毛根にダメージを与えてしまうため、薄毛を引き起こす可能性があります

髪の毛はヘアサイクルに応じて生え変わっていますが、白髪を抜いてしまうとヘアサイクルが乱れる上、毛根にもダメージを与えてしまいます。

ヘアサイクルの乱れと毛根のダメージの影響により薄毛になる可能性があるため、白髪を見つけたときは抜かないようにしましょう。

 

育毛剤を使うと白髪が改善される可能性がある

(出典:(7)17型コラーゲン産生促進効果を有するPLGAナノ粒子の新型育毛剤への応用)

育毛剤を使うと頭皮の血行が良くなり、薄毛改善が期待できるだけでなく白髪も改善される可能性があります

白髪が改善される可能性がある状況は、育毛剤を使って頭皮の環境が良くなり、必要な栄養素が毛根に行き渡るときです。育毛剤を使うと必ず白髪が改善されるわけではないため、勘違いしないように注意しましょう。

 

白髪と薄毛の関係を知り改善を目指そう

白髪と薄毛には共通の原因が多くありますが、白髪が薄毛の直接的な原因になることはありません。ただし若い世代で白髪が増えてきた場合は、頭皮環境が悪化して薄毛を招きやすい状態になっている可能性があります。

また白髪を1〜2本抜いた程度でも薄毛の直接的な原因にはならず、薄毛が促進されることはありません。ただし抜きすぎるとヘアサイクルの乱れや、毛根にダメージを与えてしまうことで薄毛に発展してしまうことがあるので注意が必要です。

白髪が増えてきた段階で早めに改善を目指すと薄毛を防ぐことに繋がります。白髪が増えてきた人は生活習慣を見直し、紫外線対策や育毛剤の使用などで頭皮ケアを始めていきましょう。

文 献
1).コスメトロジー研究報告書Vol19. 2011 P122
2).Vol46 No12 2010 ファルマシア 1115
3).4).日本香粧品学会誌 Vol42 No1
5).日耳鼻 122:1475-1480. 2019
6).新潟大学大学院自然科学研究科 材料生産システム専攻 機能材料科学コース 杉山保行 2017年度 博士論文 P46
7).The micromeritics No64(2021) P63

Produced

ArtNature

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