# QUESTION
2022.03.11

筋トレは薄毛の原因になる?髪の健康維持に効果的な筋トレ方法とは

監修者紹介
東京メモリアルクリニック理事長
佐藤 明男 医師
佐藤明男
さとう美容クリニック院長, 北里大学医学部客員教授, 横浜市立大学非常勤講師, 日本形成外科学会専攻医, 日本再生医療学会専門医・代議員, 日本臨床毛髪学会理事, 日本先進医師会特定認定再生医療委員会委員長, SKIファーマ株式会社副社長
頭髪に関する内科治療と外科治療まで幅広く実践し、毛髪研究、教育も積極的に行っている。

日ごろからスポーツをする人であれば「筋トレをすると薄毛になる」といった情報を、どこかで耳にしたこともあるのではないでしょうか。

このような噂を聞くと不安になるかと思いますが、結論から述べると筋トレが薄毛を引き起こす直接的な原因になることがありません。

この記事では、筋トレと薄毛の関係について触れながら、薄毛対策の具体的な方法を解説します。

 

「筋トレで薄毛になる」は間違い!

ジムでトレーナーと筋トレをする男性
(出典:(1)男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版)
筋トレをしたからといって、薄毛になるとは限りません。筋トレをすることで分泌される男性ホルモンには、薄毛との直接的な因果関係はないからです

筋トレと薄毛の双方に関わる男性ホルモンの一つ、テストステロンの存在が「筋トレで薄毛になる」という噂を作り出していると考えられます。

テストステロンが体内の5αリダクターゼという還元酵素と結合することで、薄毛を引き起こすジヒドロテストステロン (DHT) と呼ばれる別の男性ホルモンが生成されます。薄毛はこのDHTが直接の原因です

DHTも男性ホルモンの1種なので「筋トレ=DHTを分泌させる」と誤解が生まれ、筋トレをすると薄毛になるという間違った情報が広まったのでしょう。

筋トレを続けてから薄毛が目立つようになったという人は、筋トレとは関係ない理由でDHTが増加している可能性があります。

 

筋トレが薄毛対策に役立つ主な理由

筋トレはむしろ以下のような理由により、薄毛対策に有効だとすらいわれています。

セロトニンの分泌によりストレスが軽減される
血流が促進され髪に栄養が行き届きやすくなる
生活習慣が改善される

 

セロトニンの分泌によりストレスが軽減される

(出典:(2)セロトニン欠乏脳 -キレる脳・鬱の脳を鍛え直す-)
筋トレによるストレスの軽減は、薄毛対策に役立ちます。その理由は、運動によって脳が活性化されると、精神を安定させる神経伝達物質であるセロトニンが分泌されるからです。

ストレスは髪の成長にとって大敵ですが、セロトニンの分泌により心のバランスが保たれるとストレスが軽減されるので、髪に悪影響が及んでしまうのを防げます

定期的な筋トレは心身の調子を整えるだけでなく、髪にも良い影響を与えるでしょう。

 

血流が促進され髪に栄養が行き届きやすくなる

(出典:(3)血液製剤とは何か)
筋トレを行うと血流が促進され、血の巡りが良くなると髪に栄養が行き届きやすくなります。

筋肉は血流を押し上げる働きがあるため、定期的に運動を続ければ筋肉が刺激されて体の血流が改善されます

 

生活習慣が改善される

筋トレをすると食事面などを気にするようになったりなど、生活習慣改善の意識が高まることも多く、意識の変化が薄毛予防につながっていることもあります。

たとえば筋トレを終えたあとは、「脂質の低い食事を摂ろう」「できるだけ睡眠をとろう」と体に良いことを考えるようになることも少なくありません。

筋トレを続けることで食事や睡眠にも気を遣えるようになると、髪や頭皮の健康も保たれやすくなります

 

髪の健康維持に効果的な筋トレ方法は?

筋トレをする男性
(出典:(4)運動と活性酸素)
髪の健康維持に効果的な筋トレ方法には、以下などが挙げられます。

スクワット
レッグレイズ
バックエクステンション
スタンディングカーフレイズ

上記の筋トレを適度に取り入れ、息が少し上がる程度の強度で週2〜3回程度行うのがよいとされています。筋トレにプラスして、ヨガやウォーキングなどの有酸素運動と準備運動 (ストレッチなど) を合わせて、1時間程度行うのが理想的です

過度な筋トレをすると活性酸素が増えて、体内の細胞を傷つけ老化を促し、白髪や抜け毛を引き起こしてしまう恐れがあるので注意しましょう。

また適度に筋トレができていても、汗をかいたまま放置すると雑菌が繁殖する可能性があります。できるだけ早くシャンプーをし頭皮を清潔に保つことが大切です。

 

プロテイン摂取で抜け毛が増えることはある?

グラスに入ったプロテイン
(出典:(5)中高齢者の変形性膝関節症に対する調査―エクオール摂取の効果)
筋肉量アップのサポートのために、筋トレ後にプロテインを摂取している人も多いですが、プロテインの摂取によって、抜け毛が増えるという科学的根拠はないので安心してください。

国内のプロテインは、タンパク質のほかビタミンや必須アミノ酸などの髪に必要な栄養素が配合されているものがほとんどです

そのためプロテインが頭皮に悪影響を及ぼすことはありません。むしろ髪の材料となるタンパク質を補給できます。

とくにソイプロテインは、女性ホルモンであるエストロゲンと同じ働きをする大豆イソフラボンを含んでいます。

大豆イソフラボンはAGAの原因となる男性ホルモンを抑える働きや血流を改善する作用もあるので、薄毛対策におすすめです。

プロテインと薄毛の関係について解説!タンパク質がもたらす役割についても紹介
プロテインと薄毛の関係について解説!タンパク質がもたらす役割についても紹介

 

薄毛が気になるときの対策法

ベッドで眠る男性

薄毛が気になるときは、以下の対策をしてみましょう。

ストレスを減らすように心がける
規則正しい生活を送る
頭皮に良いシャンプーを使う

 

ストレスを減らすように心がける

(出典:(6)疲労とストレス)
薄毛改善・予防のためには、極力ストレスが溜まらないように心がけましょう。ストレスを感じると血圧や心拍数の変動などが起こり、薄毛のみならず心身の健康にも悪影響を及ぼします。

ストレスを完全になくすのは難しいですが、趣味やリラックスの時間を設けるなど、自分なりのストレス解消法を探すことが重要です。

とくに筋トレはストレス解消に有効なので、積極的に生活の中に取り入れましょう。

 

規則正しい生活を送る

薄毛が気になる人は、規則正しい生活を送るように努めましょう。規則正しい生活とは、栄養バランスの良い食事や睡眠などが関わってきます。

忙しくて食事を摂る時間のない人は、サプリメントを取り入れるのもおすすめです。

睡眠は毎日同じ時間に入眠する習慣をつけ、朝すっきり目覚められる睡眠時間を確保することが大切です。寝る前にストレッチをしたり入浴をしたりして、安眠のための準備を整えましょう。

 

頭皮に良いシャンプーを使う

(出典:(7)次世代ニーズを予測するための解析手法の研究 ~シャンプー開発を例として~)
できるだけ頭皮に優しいシャンプーを使いましょう。毎日使うシャンプーは低刺激のものを選ぶのがおすすめです。

とくにフケやかゆみが出やすい人は、頭皮環境を悪くさせないよう自分の肌に合ったものを慎重に選びましょう。

 

筋トレと薄毛には直接的な関係はない

筋トレと薄毛には因果関係がなく、むしろストレス発散や生活習慣の改善につながり薄毛対策となります。そのため少し息が上がる程度の強度の筋トレを週2〜3回行うことをおすすめします。

また、プロテインも摂取すれば、髪にとって良い効果が期待できるでしょう。

筋トレが薄毛の直接の原因ではないものの、筋トレ後に頭皮を不潔にしていると薄毛につながることもあるため、必ずシャンプーをして清潔に保つようにしてください。

 

  • 1). 日皮会誌:127 (13) ,2763-2777,2017 (平成 29)  P.2763~2777
  • 2). Health and Behavior Sciences/3 巻 (2004-2005) 2 号/書誌
  • 3). 「血液製剤の使用指針」 (改訂版) を基に厚生労働省作成
  • 4). 1995 年 33 巻 8 号 p. 520-527
  • 5). 整形外科 Volume 73, Issue 1, 23 – 27 (2022)
  • 6).バイオメカニズム学会誌/21巻 (1997) 2号
  • 7). 情報の科学と技術/67 巻 (2017) 4 号/書誌

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